最近記憶力が落ちたなぁ・・・と感じることはありますか?

居酒屋なんかでも『えぇ〜〜っと、あれだよあれ!えぇ〜〜っと・・・』ってなることがあると『あれ〜最近物忘れ激しくなった??』と感じると思います。

 

でもそれ、科学的には嘘です笑

 

今回は歳をとると物忘れが激しくなるという嘘について綴ります。



歳をとっても記憶力は落ちない

 

2011年にある実験が行われました。

 

18〜22歳の若者グループと、60〜74歳の高齢者グループに分け、記憶力を調査する実験です。

 

 

被験者は、とあるリストの単語を覚えて、時間を置き別のリストの中から最初に見たリストの中にあった単語を当てるというシンプルなもの。

 

この実験を『心理テストです』と告げて行ってもらった場合、両者の点数はほぼ同じでした(むしろ高齢者グループの平均点の方が1点高かったそうです)

 

 

 

しかし、全く別の被験者グループを新たに作り、実験前に『このテストは通常高齢者グループの方が点数が低いです』と説明して受けてもらった場合、平均点は高齢者グループの方が明らかに低かったのです。

 

単純に『高齢者は記憶力が悪い』という暗示だけで、点数に影響を及ぼした例です。

 

この実験により、歳をとることと記憶力が直接関係ないことがわかったのです。

 

 

神経細胞の数もほぼ一定

 

根拠を示すために、脳のお話をもう少し深掘りします。

 

解剖学の論文によると、脳の神経細胞の数は3歳以降ほぼ一定で、100歳まで生きてもほとんど変化がないということがわかっています。

 

これは、脳の機能そのもののスペックが大きく変化することがないことを意味しています。

(ただし、例外としてはアルツハイマー病など認知症になると、脳の機能が低下することは事実です)

 

脳疾患で発病していない人の場合、脳の機能そのものはほとんど劣化しないということです。

 

 

『えぇ〜〜っと、あれあれ』が増える理由

 

『いや、そんなこと言われても最近人や物の名前思い出せないこと増えたぞ??』って方のために、『えぇ〜〜っと、あれあれ』が増える理由を説明します。

 

単純に脳内で記憶しているデータの量が子ども時代と比べて増えたことが原因です。

 

 

パソコンに例えるとわかりやすいかもしれません。

 

買ったばかりの新品の場合、保存した写真がどこにあるか検索かけると、すぐに出てきます。

 

しかし、たくさんのデータを保存した古いパソコンですとそうはいきません。

 

膨大な情報量の中から、特定の一つのファイル・写真を見つけるために、流石のパソコンも時間を要します。

 

これと全く同じことが、大人の脳内で繰り広げられているのです。

 

 

さらに、人の名前を例にとってみましょう。

 

基本的に人間生きていれば知り合いは増える一方なので、子ども時代に比べると脳内に保存してある人の名前は、はるかに多いはずです。

 

多分小学生の頃は学年全員合わせても100人前後で、親戚やら合わせても2〜300人程度覚えていれば、問題ないと思います。

 

しかし、大人になると小中高大学全ての人・他校で知り合った人・仕事現場の人・営業先の人・好きな芸能人・アイドルなどなど・・・膨大な人数になるのは自明です(人によっては1万人規模になると思います)

 

 

これだけの膨大な情報量の中から、特定の人物の名前を思い出そうとすると、脳内でも大変なエネルギーを要するわけです。

 

 

その結果、思い出すのに時間がかかり、『えぇ〜〜っと、あれあれ、あれだよ!』となるのです。

 

ど忘れは子どももしてる

 

続いて精神面について

 

実は、ど忘れは子供でも普通にします。

 

しかし、いちいち年齢のせい?とか気にしていないのです。

 

 

小・中学生の頃を思い出してみてください。

 

宿題やったのに持ってくるの忘れたり、体育の時間に体操服を忘れたり、持ち帰るものを学校に忘れたりする人がいたと思います。

 

何かを取りに部屋に入ったのに『あれ?何を取りに来たんだっけ??』という現象は子どもの頃から日常的にあったのです。

 

しかし、子ども故に『あれ?ひょっとして最近物覚えが悪くなった??』と思わないのです。

 

 

大人になると毎度気にしてしまうため、『あれ?最近物忘れがひどくなった??』となってしまうのです。

 

更に言えば、『最近』の定義が子どもと大人で大幅に異なります。

 

子どもの頃、翌月の遠足が待ち遠しくて仕方がなかった経験はありませんか?

 

子どもにとって1ヶ月はとても長く感じるものなのです。しかし、これが大人になるとあっという間に感じるのですね。

 

その結果、『最近』の範囲も大きく異なります。子どもにとっての最近は3日前〜1週間程度。しかし、大人になれば最近が半年前だったりするので、結果的に最近あった物忘れの回数が多く感じられるのです。

 

 

歳を重ねるにつれて、先ほど紹介した”あれあれ現象”や”ど忘れ”をすると、『やっぱり歳のせい??』と思ってしまうかもしれません。

 

ところが実際は歳をとるにつれてきにする回数が増えるのも原因の一つだったのです。

 

 

いかがでしたか?

今回の記事で、物忘れに対する考え方がよくなっていただければ幸いです。

 

他にも脳科学・心理学にまつわる記事がありますので、よろしければぜひ読んでみてください。

 

 

おすすめの記事