前回、BGMと労働生産性の関係性について論じましたが

 

今回はBGMが他にどのような効果をもたらしているか深掘りしてみたいと思います。

 

今日の内容
      • BGMは人の印象も変える
      • ターゲットを絞って選曲
      • 困った時のジャンルの選び方





BGMは、人の印象を簡単に左右させる

 

BGMにまつわる実験は色々とあります。

 

その中でも、僕が個人的に好きなのは『同じ動画でもBGMが変わると、見る側のイメージは変わるのか?』についての実験です。

 

いくつか紹介していきましょう。

 

 

とある短距離走のアスリートの場合

 

アスリートの練習風景動画に合わせてBGMを流した実験

 

 

流した音楽はアップテンポのイケイケな感じのBGMと、マイナーコードを多用したスローテンポの悲しいBGM

 

 

この2種類のBGMに合わせた動画を、それぞれ被験者を2グループに分けてみてもらい、アスリートに対するイメージをアンケート調査しました

 

結果驚くことが判明しました。

 

 

なんと、BGMを変えるだけでアスリートの印象まで変えてしまったのです!

 

 

イケイケな感じのBGMに合わせた動画のグループでは『この人は負け知らずで色々な大会で勝利を収めている』とポジティブな印象を持たれたのに対し

 

悲しいBGMに合わせた動画のグループでは『この人はきっと辛い過去を背負っている』『努力がなかなか報われない人なんだ』とネガティブな印象を持たれました。

 

 

これぞまさにBGMがもたらした人の印象操作です。

 

 

さらに、類似の実験をもう一つ紹介します。

 

馬の被り物をかぶって走っている動画に、パンクロック系のBGMとチャイコフスキーのBGMを流して、印象を比べてみました。

 

 

すると、パンクロック系BGMの映像は大学生がふざけているようにしか見えないのに対し、チャイコフスキーBGMの方は不思議と一つの作品のように見えたのです。

 

 

これらの実験から、人の受ける印象は聴覚情報(BGM)の印象は、視覚情報(映像)に負けないくらい大きいということがわかります。

 

 

BGMはターゲットを絞れる

 

人に対する印象をこれだけ変えてしまうのだから、お店の印象も大きく変えることができます。そして、ターゲットに合わせたBGMを流すことで、その客層のリピーター率をあげることにも貢献しています。

 

例えば歯医者さんを例にとってみましょう

 

 

子ども達に人気のあるアニメソングをBGMで流している場合、子ども達に好印象を与えることが可能です。『歯医者さんはこわいところ!』という人類共通認識を払拭できるかもしれません。

 

お洒落なボサノヴァ系のBGMを流すとどうでしょう?

 

ボサノヴァは良くカフェで採用されているBGMです

 

この場合、大人から好印象を得やすくなります。

 

 

好印象な音楽を流すことで、リラックス効果も生まれ、治療の不安を軽減させられる効果も期待できます。

 

さらに、BGMを変化させることで嫌なお客さんを追い払った例もあります。

 

 

とある喫茶店でのこと

 

新聞片手に毎日のように来店しては、半日居座るオジサンがいました。

 

おかわり自由のコーヒーを注文するだけで、店長は困っていました。

 

 

そこで、BGM攻撃を思いつきます。

 

 

いつもはジャズ系を流していたのですが、突如ハードロックやオジサンが知らないJ-POPをガンガン流しました。

 

すると、オジサンの来店回数は徐々に減っていき、ついには来なくなったのです!

 

 

オジサンがいなくなったタイミングでBGMを変えているため、お店の不利益も対して被ることなく、嫌なお客さん撃退に成功したのです。

 

 

体感速度も変化する

 

BGMは曲の早さ(以下、テンポ)による印象の操作も可能です。

 

テンポはお客さんの滞在時間にも変化を与えることがわかっており、人の時間感覚を変化させることが可能なのです。

 

 

単純なところで例を出すと、歩くスピードに影響を与えます。

 

アップテンポ調の曲だと自然に早歩きしたくなるということですね。

 

 

お店の場合、バーなど長居して欲しいところでは、ゆったりとしたBGMを流し、回転率を上げたいラーメン屋などはテンポの早めなBGMを採用すると効果的です。

 

余談ですが、名古屋にある油そば屋の歌志軒ではだいたい三味線のBGMが流れています。テンポ感も早めで理にかなっていますね。

 

因みに時間感覚は部屋内の色使いでも変化することがわかっています。

 

この辺りはまた別で記事にしたいと思います。

 

好印象の持たれやすいBGMは?

 

さて、ここまででBGMの大切さは十分伝わったと思います。

 

しかし、音楽のジャンルとか言われてもイマイチピンとこない方もいます。

 

その場合、どうやってBGMを選んでいくべきでしょうか?

 

実は、どのタイプのお店にも平均的に好印象の持たれやすいジャンルが分かっています。

 

 

「ボサノヴァ」と「ジャズ」です。

 

 

飲食店であらゆるジャンルのBGMを流して、どのジャンルが一番お店の雰囲気に合っているかを調査するという実験により明らかになりました。

 

では、なぜこの二つのジャンルが高得点を叩き出したのでしょうか?

 

 

実は重要な共通点がありました。

 

共通点
      • 調性が曖昧
      • 音量の変化が少ない
      • 声によるメッセージ性が少ない

『調性が曖昧』というのは、長調でも短調でもなく、中性的な感じということです。

 

飲食店にくるお客さんの状態として、明るい気分の人もいれば嫌なことがあり暗い気持ちの方もいます。

 

様々な心情のお客さんが来るお店においては、あまり明確な調性を感じさせない方が良いということですね。

 

 

『音量の変化が少ない』とは文字通り一曲を通して音量の変化が少ないということです。

 

クラシックやオーケストラの場合、曲の初めと盛り上がる部分で音量が大きく変化します。

 

常に満遍なくBGMを流し続けるためにも、音量の変化が少ないのは大事ですね。

 

 

『声によるメッセージ性が少ない』とは主に歌詞の話です。

 

人間はどうしても言葉に意識が向きやすいため、メッセージ性の強い歌詞の曲を流してしまうと、会話の途中でも意識が寄ってしまいます。

 

ジャズやボサノヴァはインスト(楽器のみの演奏)の割合が高いため、ここが有利に働くのです。

 

もちろんヴォーカル入りの曲もありますが、日本語の可能性はほぼ無いです。(一応日本語カバー曲は存在します)

 

 

BGMはお店の経営者ではなくとも、私たちの生活にも関わってきます。

 

例えばお家にお友達や親戚を招いた時、BGMを流すことでお家の雰囲気を変化させるでしょう。

 

困った時は先程述べたようにボサノヴァやジャズに頼るのも良いです。

 

今の時代YouTubeからフリーコンテンツを探せばタダで出来ますし、スマホから流せば簡単に実現できます。

 

気になったかは是非一度お試しください~

ではでは

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